木も森も見るには?_575
2025.11.18
おはようございます!
課長と組織を変える研修コーチ、学庵の森川です。
先日ある企業様にてインバスケット研修を実施したのですが、その時に感じたことを共有します。
インバスケットとは所謂「未決箱」の事。
つまり、まだ完了していないタスクが未決箱の中に山盛り入っていて、それぞれをどんな順番でどのように対応するのかを考える演習です。
結構多くの企業さんで、昇格試験などにも使われるています。
仕事の処理の仕方はもちろん、その背景の思想まで見えるからだと思います。
勿論今回は研修ですので、インバスケットを通じて、仕事の仕方や身に着けて欲しい考え方を手渡すことが目的です。
ただ、これには一つ大事なコツがあって、それをちゃんとやるかやらないかで仕事の効率も効果も大分変ります。
それは、「木も見て森も見ること」です。
つまり、全体像をちゃんと把握しつつ、細部もある程度見てから着手する、ということ。
未決箱の中のタスクをまずは全部見ること。
ざーーっと見てタスク全てをある程度把握した後に、一つ一つ吟味して緊急性と重要性を測り、優先順位をつけて対応をしていきます。
勿論その中には後回しにするものや、場合によっては手を出さないもの(放置)もあるので、その判断もしていきます。
片っ端から片づけちゃダメ、ということなんです。
時間は有限の資源なので、優先順位をつけて対応することが大事だし、しなくていいことはしないという判断もありだと思っています。
ただ、その優先順位は、自分の仕事の中で決めるのではなく、「チームとして」の優先順位付けが必要です。
だからこそ、日々上司部下の対話の中で、上司はチームとしての優先順位のつけ方を部下に理解してもらう事が大事だし、部下も部下で上司がどのような観点でチームとしての優先順位付けをしているのかを理解しないといけません。
私が人事の管理職時代、毎週部下と「スケジューリングレビュー」というものをしていました。
今でいう1ON1なのですが、当時それをしていた目的は、部下の時間の使い方を徹底的に変化させるためでした。
1週間の振り返りをするのですが、その時使っていたデイリーシートというスケジューリングのツールも併せて振り返りをしていました。
1週間どんなタスクがあったのか?
それらに対してどのように優先順位をつけたのか?
実際どのように時間を使ったのか?
等をレビューするのですが、その時よくあるのが、優先順位のつけ方が間違っているケースと、優先順位のつけかたは適切だけど、時間の使い方が間違っているケースの2パターンです。
でも実際そこまでわかってくるとこちらの指導も具体的にピンポイントでできるので、部下の時間の使い方はぐんぐんと変化し、所謂第一領域の仕事(緊急かつ重要)と第2領域の仕事(重要だけど緊急じゃないもの)を取りこぼすことは減り、結果部下の仕事の効果性は高まっていきました。
仕事のやり方を手渡すことも大事ですが、その背景にある考え方を手渡していくことも上司の大事な仕事。
そういう場を意図的に作ることも大事だよね、と研修登壇しながら感じたのでシェア。
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「おもろく学び おもろく働く」
■株式会社学庵(manabi-an) 代表取締役 森川 宗貴
■ACC(国際コーチング連盟認定コーチ)
■CDA(Career Development Adviser)
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