Know-How ノウハウ

One Purpose_574

2025.11.14

おはようございます!
課長と組織を変える研修コーチ、学庵の森川です。

少し前から「パーパス経営」という言葉が広まっています。
簡単にいうと事業の目的や理念に基づいて社員全員が行動し、その目的や理念を体現しよう!!
というもの。

と、目新しい言葉みたいに出回りましたが、別に昔から当たり前のこととして言われてきました。
でも、じゃあ、何故それが改めて広まっていったか。

それは、大事な目的や理念を忘れて経営している会社が多いからです。

顧客第一主義と言いながら検品を疎かにして納品する。
誠実に、と言いながら不正会計をする。
こういった例は恐ろしく出てきます。

なぜこんなことが起きるのか?
それは、理念や目的も大事だけど、その手前のところで目標管理をゴリゴリに行うから、です。

ちなみに私、目標管理は大好きですし、それ自体は悪くないと思っています。
でも、目的を忘れえて目標達成を考えると、こういう事が起きます。

それと、もう一つ起きる事。
それは、事業理念や事業の目的をしっかりとトップが語っているにも関わらず、現場レベルでは「わかるけど、実際はね・・・。」と言って理念や目的を妄言のように扱ってしまう。
だって、そんな理想論を語る一方で「目標達成目標達成!!!!」とゴリゴリ押し込まれたら、そりゃあ、嫌気もさしてきます。

パーパス経営、つまり目的や理念を浸透した状態とは、社員一人一人がそれらを腹の底から理解し、行動や態度、発言で表現し続けている状態です。

誠実を語るなら社員一人一人が誠実な態度をとらないといけません。
品質第一であれば、社員一人一人が死ぬほど検品をし、万が一品質不良があった時は即座に誠実に対応することが当たり前でないといけません。
第三者から見て、その会社の社員さんを見て、確かに徹底しているな、と感じるくらいじゃないと、理念や目的が浸透したとは言えないのです。

じゃあ、それはどうすればいいか?
簡単です。

日々のフィードバックの軸を、理念や目的にする。
その言葉たちを使ってフィードバックし続ける。
行動の当たり前のレベルを変えていく。
これしかありません。

私が昔勤めていたギャップの理念は「カスタマーの最高のショッピング体験を」でした。
そしてそれを実現するための行動指針が7つあり、すべてのフィードバックはそれに基づいて行われていました。
正しい行動をしていれば「今のは正しい行動だよね」と伝えるし、一歩上の仕事をしていれば、「今のは一歩上やね」と伝えます。
勿論逆の場合もしかり、です。

でも、このフィードバックを日々当たり前のように行い続けることで、接客の最前線のスタッフたちが理念に沿った仕事をするからこそ、そういう会社になっていきます。

何が言いたいかというと、お題目を何回唱えても意味がないよ、という事です。
日々の行動を少しずつ整えて、そういう社員を増やしていくことがそういう会社に近づきます。
一見遠回りに見えますが、もうね、これしかありません。

という事を一歩ずつ続けることが働き甲斐のある会社、仕事に繋がっていくのです。

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     「おもろく学び おもろく働く」
■株式会社学庵(manabi-an) 代表取締役 森川 宗貴
■ACC(国際コーチング連盟認定コーチ)
■CDA(Career Development Adviser)
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