良い仕事につながるKPIとは?_566
2025.10.17
おはようございます!
課長と組織を変える研修コーチ、学庵の森川です。
弊社はは管理職研修の提案や納品(登壇)を主な生業にしていますが、一方で人事の顧問として事業運営に入りこみ、人が育つ組織風土を根付かせるために何をするのかを考え、その実行をサポートしています。
なので、事業運営の根幹の話を聞くことが非常に多いのですが、その時たまに、KPI、というか、目標管理の仕方が気になったりします。
目標管理についてはもう説明は必要ないかな、と感じるくらい企業のマネジメントの中では王道の手法ですが、でも、皆うまくいっているわけではない。
上手くいっていない事例を見てみると、その多くは、目標を追うことがゴールになっているケースが多いな、と感じます。
例えば目標の鉄板の売上。営業部門は日々の目標を追い、週次、月次、四半期、半期、年次の目標達成を実現するために日々邁進されています。
製造部門であれば品質やコスト、歩留まり、安全。
その他部門についても、何をいつまでにどれくらい完了させ、納期にどんな状態を作り上げるのか?を実現するために邁進しています。
目標は会社⇒部門⇒課⇒個人と細分化されて手渡されていく。
つまり、個々が目標達成することで課や部門の目標達成につながり、それが最終的に会社の目標達成につながる。これが所謂目標管理です。(MBOってやつですね)
勿論このマネジメントの手法に文句をつける気は一切ありません。
ただ、その運用方法には気を付けないといけません。
目標を追う時、その目標達成のプロセスを可視化するために、KPIを設定します。
簡単に言うと、目標を細分化した管理指標、とざくっとした理解で大丈夫。
なのですが、このKPIを設定する時に良くあるのが、活動量をKPIにしてしまう。
例えば営業であれば訪問件数やアポ数、獲得件数など。
改善提案の数とかヒヤリハットの数。
私がいた人事だと、エントリー数や説明会開催数、動員数、面接回数、合格数、とか。
勿論結果の推移をみるためには細分化した数の推移は見ないといけないので、大事な指標なのですが、これらはあくまで「結果」でしかない。
大事なことは目標達成するための活動量も大事ですが、もう一つ大事なのは「効果」です。
言い方を変えると、「良い仕事をどれだけできたのか?」を測る指標ともいえるでしょう。
例えば営業のテレアポであれば、テレアポの数も大事ですが、もっと大事なのは「打率」です。
改善提案であればその数も大事ですが、効果はどうだったのかはもっと大事です。
人事の採用活動でいうと、動員数も大事ですが、もっと大事なのは、選考フローの中で途中離脱した応募者がどれくらいいるのか?(音信不通、辞退、ぶっち、等)
そしてその効果を追うことで、どうやったら良い仕事が当たり前にできるようになるのか?どうやったら仕事の効果性が高まるのか?を考え、仕事の仕方を変えていくことです。
例えばテレアポであれば打率をチェックし、どのアポトークが刺さるのか?どんな声のトーンが効果的なのか?もっと言えば、どんなターゲットにテレアポすると打率が上がるのか?何曜日がいい?何時くらいがいい??考えるべきことはたくさんです。でも、それらを試していく中でベストプラクティスができてきます。
採用活動であれば、どの選考フローで取りこぼしが多いのか?応募者の離脱を防ぐためにはどんな面接をすればいいのか?タイミングは?面接官は誰がいい?合間にどんなフォローをいれるのか?
離脱者が減れば応募者のパイが大きくなり、結果良い採用につながります。
20代勤めていたコンサル会社の時、お店への集客のためにチラシ配りをするんです。
勿論毎日何枚配る、といおうゴールがあります。(活動量のゴール)
でも、一方で反応率のゴールもあります。つまり、そのチラシを持ってお店に来てくれた人が何人いるのか?
それを測ることでチラシの配り方やエリアを変えていきます。
でも、その試行錯誤があるから活動のレベルが上がるのです。
活動量だけ追うと、その量をこなせばいい、みたいな空気になりますが、それでは目標は達成できません。
その効果を見続けて仕事の仕方を変えていく。
これがチームの仕事の進化でもあり、勿論個々の進化でもあります。
それが、目標管理というマネジメントであり、仕事の進化でもあることを忘れてはいけません。
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「おもろく学び おもろく働く」
■株式会社学庵(manabi-an) 代表取締役 森川 宗貴
■ACC(国際コーチング連盟認定コーチ)
■CDA(Career Development Adviser)
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