Know-How ノウハウ

組織と集団の違い?_561

2025.09.30

おはようございます!
課長と組織を変える研修コーチ、学庵の森川です。

先日うちの町内会でもお地蔵盆が開催されました。
地蔵盆って私の地元(埼玉)ではなくて、京都に家を構え、町内会に入って初めて知りました。
町内にお地蔵さんの祠があってそこで読経あり、イベントあり、消防訓練アリと盛りだくさん。
なので、当然大人たちの準備も大変です。

町内会の仕事は概ね家人に任せているのですが、色々な場面で出動要請がかかります。
毎年の事ですが、テントやら祭壇やらの設営に駆り出されました。(まあ、力仕事なので当たり前ですね)

町内の人が集まってわらわらと準備していきます。
基本的にお地蔵盆キャプテンみたいな人を毎年決めて、その人が中心となり指示出しをしていきます。
周りの大人たちも手馴れているので細かい指示を出さなくても、皆主体的に動いています。
ただ、細かいところの不明点があるとキャプテンに聞くわけです。
「これどうしたらいいですか?」
当然それに対してキャプテンも答えます。でも、その時大体重鎮の誰かが口をはさむんですよね。
「いや、それじゃああかんわ。こうしたほうがいいわよ」と。
重鎮よりキャプテンは年下。でもキャプテンなので、やはりキャプテンなりに指示をだす。
でも、さらに口出しが始まり、質問した人はどっちのいう事聞けばいいか分からなくなる・・・。

という場面になんどか遭遇しました。
なぜこういうことが起きるのか?

短絡的に考えると、指揮命令系統がはっきりしていない、という事になります。
でも、もう少し本質的に考えると、町内会が組織になっていなくて単なる集団でしかない、という事です。

そもそも組織と集団の違いとは何か?
組織は目的と目標を共有しているけど、集団はそれらを共有していない、単なる人の集まり、という事です。
勿論町内会にもお地蔵盆にも目的はあります。
うちの町内はぼちぼちそれは共有できているようにも感じています。
ただ、それが行動レベルまで落とし込まれていない。
だから勝手な口出しをしてしまう。

もちろん口出ししている人も悪気はないのだと思います。

でも、何かを行う手段ってけっこうどうでもいい時ってあるんです。
今回の場合だと、この重鎮さんのやり方でもいいし、キャプテンのやり方でもいい。
ゴールさえ外していなけえればどちらでもいいんです。
でも、つい自分の意見が正しい、と錯覚すると相手の意見を否定して、自分の意見を押し付けてしまう。
結果、指示命令系統にヒビが入っていく。キャプテンも周りも困らせてしまう。

組織の中ではフォロワーシップって大事です。
目的とゴールの達成のために自分が何をすべきなのかを考え行動すること。それがフォロワーシップ。
そしてもう一つ大事なことはリーダーを支える、という事。
支える、というのは、協力する事と同時に提言すること。その両方が大事です。
今回のケースだと重鎮の方は協力、という部分が若干抜けてしまった。

より良いやり方を提言するのは勿論素晴らしいことですが、その提示した手段がどちらも同じような感じであればやりやすい方を選ばせればいいし、わざわざぶつける必要はないと思います。

とはいえ、町内会は勿論会社組織ではなく、互助的なコミュニティ。
そういった意味でいうとうちの町内会はそれでも年季の入った人も若い人もみんなが協力して何かをしているので、良いコミュニティなんだと思います。

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     「おもろく学び おもろく働く」
■株式会社学庵(manabi-an) 代表取締役 森川 宗貴
■ACC(国際コーチング連盟認定コーチ)
■CDA(Career Development Adviser)
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