Know-How ノウハウ

【読了】『21世紀の教育』

2025.08.09

この教育の変容の中心にあるのは、「学ぶ」(Learning)についてのことで、「教える」(Teaching)ということじゃない、ということだ。

と冒頭の前書きの言葉にとても共感して読み進める。
ここでは学校教育が中心になっているので、生徒が主体の話になっていますが、生徒自身の主体性を引き出し、生徒が学びたくなる場をデザインしファシリしよう、という話。
その進め方や事例が書かれていて非常に興味深い。

大事なことは3つのフォーカス。
自分の内面にフォーカスする。
他者へのフォーカス。
外の世界へのフォーカス。
なのですが、自身の内面にフォーカスあてないと他者へはフォーカスできない。
自己理解が進まないと他者理解が進まないDiSCと同じこと。
そういえば、以前読んだインナーゲームもそんなことが書いてありました。
自分自身の感情を受け入れていく。否定も肯定もしない。
そしてその感情を周りと共有していくと、周りともつながり始める。
そして相互理解が生まれチームのパフォーマンスが上がっていく。
この教育デザインは生徒だけじゃなく先生方にも導入すると効果的。というかそっちが先ですよ、と言われています。
先生同士が安心して働くことができる学校なんて素敵以外何物でもない。
そしてそれは勿論一般企業にも言えること。

そう考えると、マネージャーを横軸で引き上げていく施策に結構使えるかもな、とか読みながら思っていました。
これから本格的に進めようとしているチームコーチングもこの思想が大事だし、その影響の輪を大きくできそうな気がしてきました。

ただ、ところどころ難解な箇所があり、書いている内容は理解できるけどそのシーンがイメージできない・・・。
結局巻末付録の、SELの説明を、日本SEL推進協会代表理事である下向さんの説明が一番腑に落ちました。